構想15年、試験栽培11年、おかむらさきを瀬戸内海の気候で育て続けてここまで来ました。全部書きますのでご覧あれ。
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2013年12月04日 (水) | 編集 |
2013年12月でございます。

初めて仕事で
ラベンダーを育て始めてから
もう23年が過ぎましたわ。

未だ
ゴールはしておりませんが
やって来たことは数多い
失敗の連続の日々は
懐かしく恥ずかしいのでございます。

私は筋金入りの天の邪鬼
年末の何でもない日々に
突然
「おぉっ、今書く、今しかやる気が起こらない」

時は冬の始まりの頃
時間はたっぷりあります。

時間を巻き戻して
何をやらかして
どう失敗してきたのか

そろそろ書く時が
やって来たのでしょう。

他人の失敗ほど
心躍る物語はありません。

ここから始める
あなたのラベンダー物語

必ず突き当たるであろう「それ」に
少しは役に立てればなぁと
思うのですわ

それでも
人は好奇心から逃げることは出来ない
必ずあなたは
「それ」を確かめるはず
そして、やってしまう

やってしまったことは仕方ないので
せめてどうしてこうなったのだけでも
知っておいて損は無い

それでは遠い昔のお話
よろしければ
少しだけ
お付き合い下さいますように…

時間は
1995年頃

ミレニアム前の
そう、ラベンダーのバブルの時代

園芸店の黄金期
店頭の中心にどーんと座る
さまざまな種類のラベンダーたち

青年おっさんラベンダー35歳
初めてのラベンダー栽培
スーパーセビリアンブルーの時代

「何や、これ」
私はラベンダーのことを
何も知らなかったのでございます。


つづく


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ようやく重い腰を上げて
失敗の日々を呼び覚ますことにしました

今まで書いたよりもさらに前

全くの初心者の頃
本と人の言葉に頼って
そのままにやっていた頃

遠い昔の
お話でございます。
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2013年12月06日 (金) | 編集 |
対処療法です
何も分からない場合

とりあえずやれることは
対処療法、疫病に対する答えは
(農業試験場で教えてもらった)

病気が出たら
農薬を散布するということ
病気が出そうなら
農薬を散布するということ

それが治療薬と予防薬
リドミルMZとオーソサイド、アリエッティ等

今から考えると
柔らかく作っていたのだから
病気が出無いわけがないのですが

当時はそんなことは思ってもいない
「ふんっ、新しい技術と農薬で
そんなものは克服できる
人類の英知を信じるのだぁ」

何しろ
時間的に
たいへん無謀な栽培計画を
実行しておったのでございます。
まず
9月に栽培計画が送られてくる
この数の根拠は
前年か前期の売り上げから
はじき出されたもので

ラベンダーの生育スピードとか
気候とかは関係なし

ハウスで暖房することが前提の
促成栽培の3月出しなのです。

4月になったら
花苗が店頭にあふれるので
その前に出荷するというのが
販売会社の考えだったのです。

そのために必要なものは
電熱線を使用しての挿し木の成功
根がすこんと伸びる柔らかい土
そして配送用に軽い土

見た目のきれいな苗
そのためのチッソ肥料

そんなことをしたら絶対に病気が出るので
そのための農薬撒布

しかも定期的に
しかもひと種類ではダメで
何種類かをローテーションで

一週間に一度なら
「うーん、今週は少なくて楽やなぁ」

それでも
当時はどんどん
新しい資材が出ておりまして
息吹農法とか
嫌気性微生物農法とか
ドクターキンコンとか
木酢液も流行り始めだったし

「おぉっ、時代は新しい農業を求めておるわ」

私は何の迷いも無く
新しい農業の刊行本を読み倒し
それを実行し続けておったのです。

確かに
病気も害虫も止まる、いなくなる
ということは
これは間違いではない

しかしながら
どうしてなのか
それは長続きしないのですわ

その時だけは止まる
翌日からはまた心配の日々

ラベンダーの育ち方を
全く無視した栽培方法は
こうして崩壊して行くのでございました。

つづく
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これから泥沼に突入
すべての知識は
捨てて行くべきものだったのでございます
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2013年12月10日 (火) | 編集 |
底が丸見えの底無し沼のようであった
昭和のプロレスの鬼が
伝説の本に記した「ことば」でございます。

おかむらさきには
まだ出会っていない頃から
育てやすいラベンダー
それもラバンジン、スーパーセビリアンブルーという
暖地用という
うたい文句のものに
もの凄く苦労していた頃のお話でございます。

今から考えれば
難易度だけをとっても
それはおかむらさきの足元にも及ばないという
そんな代物だったのですが

当時の私には
底が丸見えの底無し沼だったのです。

何事も「うったて」が大事
最初を間違えると
最後までずーっと苦労するのです。

さし穂を取るために
春にピンチして新芽を伸ばし
花はとにかく咲かせない

9月になったら
きれいに揃った新芽を全部取り
挿し木を開始

10月に鉢上げして
その根がポットの底に届いたら
固形肥料を一粒か二粒やって

天芽が伸び始めたら
すかさずピンチしてわき芽を伸ばす

株が茂り始めたら
そろそろ12月の低温期となるので
ここで加温開始
最低気温を15℃に設定すると
真冬でも少しずつ大きくなる

この間
大きくなる度に新芽が伸びると
そこが病気に感染する

それを防止するために
殺菌剤は欠かせない
毎週定期的にと
雨が降るたびに散布が続く

正月は関係なし
柔らかく育てているので
正月三が日が晴天だと
ハウスを換気しなければ
焼けてしまう

出荷まではとにかく
見張り続ける日々

かなりの寒くなったら
もう固形肥料は効かないので
ここから液肥の出番

出荷日が決まっているので
それに合わせて
薄い液肥を何度が散布
葉面撒布の場合もあれば
土にしみ込ませる場合もあり

状況によって
チッソ優先だったり
リン酸優先だったり
とにかく
ラベンダーを作っていたのでございます。

そして
それでも全体の8割が出来れば
大成功

後は
ラベルを挿して
まとめて箱詰めすれば
運送会社のトラックに積み込む日々

およそ
2週間ほどで全部出して
シーズンの終了となります。

そして
残った株たちは
夏を越せないこともあるのですわ

それは
出荷の最後に頃には
規格以下の苗を
「それ」に仕上げるため
再度の液肥投入がありまして

見た目には素晴らしい苗となり
店頭に並ぶのでございます。

そして
チッソ過多のそれらは
夏を越える術が無いのでございます。

やがて
そんな苗が売れ続けることも無く
ラベンダーのバブルは
あっという間にはじけて…

当時は
ひと月で数万株の出荷
30000~50000株ほど
5年で
全部無くなりました。

私はもう
そういう出荷には
たずさわっておりませんが
最近は
そんな即席苗は見ませんので
ご心配無く

時間をかけた苗が
店頭に並んでおるようです。

今でも時々うなされます
「うわっ、もうひと月しかない
出荷に間に合わん」

捨てて行くべき技術

おかむらさきを始めるにあたり
これらはすべて捨てました

「全然使えん、真性ラベンダーは
ラバンジンのように甘くは無い」

底が丸見えの底無し沼は
こうして
私の目の前に
さも
当然のような顔をして
現れたのでございます。

「おっさん、ラベンダーを舐めとるやろ」

つづく
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ラバンジンと
ストエカスは全然違う

そして
真正ラベンダーは
もうひとつ難しい

さらに
おかむらさきはもうひとつ難しい

それが分かり始めた
四十歳手前の頃でございました
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2013年12月12日 (木) | 編集 |
道を見失う時に
人は立ち止まる,立ち尽くすのです。

ラベンダー栽培のすべてが
最初から間違っていたと分かった時
私は途方に暮れておりました

そして
仕事としての栽培も
行き詰まりを迎えようとしていたのです。

「来年度で契約は終了となります」
それは春の告知
秋の終わりには全部終わりという時に

私はその栽培方法に
いまだ
正解を見つけられずにおったのです。

正しい答えとは何か
正しい方法とは何か

それを知る術は今に無し
それでは
すべての可能性を試そう
そして
間違いはすべて正そう
そこへ置いて行こう、捨てて行こう

かくして
石灰から始まる
私のラベンダー物語は
始まったのでございます。

当時の私は
その答えを農業専門誌には見つけられずに
さまざまな「本」から
探し出そうともがいておりました

その中に
仏教の専門書があったのです。

そんなところに答えは無いと
誰もが思うことでしようが
ヒントというものは
とんでもない場所で待っているものです。

私が飛びついたのは
親鸞上人の(正確にはそのお弟子の書いた)
歎異抄
善人なおもて往生を…の
あれです。

「ふーん、ものの見方というのは
やっぱりたくさんあるんやなぁ」

それは若い頃に読みまくった
「私プロレスの味方です」シリーズと同じく

心の琴線を
べんべんと弾きまくるほどの
衝撃だったのでございます。

そして
その先にあったのは
法然上人の説く
選択本願念仏集が教えるところの
選択(せんちゃく)

ふたつを比べてどちらかに専念する
どちらかを捨てて行く
そして
次の分岐点でも
それと同じことをする
どちらかを捨てて行く

自分が選んだ道を
研ぎ澄まして行く

そんな生き方もあるんやなぁ
そんなことが出来たらおもしろいやろなぁ

その代償は
おそらく途方も無いほどの「孤独」と
失敗の連続
後悔の連続

それでもやね
今さら他に道は見えないし
私はしつこいことに関しては
自身がある

始めてしまえ
よし、始めてしまえば良いのだ

そして記そう
ブログに記してしまおう

そうしたら
生半可なことでは後に引けなくなる
誰かが読んでくれたら
何かの役に立ったら
それはたぶん楽しい

何も恐れることは無し
失敗するのは私だけ

かくして
おっさんラベンダーを名乗る
ラベンダーバブル崩れの男が

キーボードを叩くことになったのでございます
おかむらさきを
しつこく語ることとなったのでございました。

序のおしまい


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のほほんと生きておりますが
こんな季節もありましたわ

次回よりは
大全の本質

現在最前線のおかむらさき栽培方法
来年度にやる予定の栽培方法を
書き記して行こうと思うのでございます

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2013年12月17日 (火) | 編集 |
さて
どこまで書けるのか
大全を始めてしまいます。

まずは「苗」
おかむらさきの苗選びから



はっきり言うて
苗は選べません

それはある時期に
その場所で売っている

もしくは
ネット上で売っている

それしか無いのですから。

だから
私の苗を買えとは
言えませんわ、うん。

あなたが手にした苗を
どうにかするしかないのです。

消石灰、有機石灰をふりまいて
硬く締めてから次へ進む

私はそうして来たのですが
それが理由で枯れる場合もあるのです。

柔らかくチッソ優先で育てた苗は
そんなことをすると枯れます

それを間違いとして
切り捨てることは
その生産者に対して失礼なのですわ

そんな方法もある
それを分かってやることとは…

何もしないこと
その苗のまま何もしない

ただ水やりをする
植え替えもしない
ただそのまま管理するのです。

やがて
小さなポットのチッソ成分は切れて
植物は硬くなります。

成長はしなくても硬くはなります。



それから始めれば良いのです
余計なものは何も無い
ただ、苗がそこにある

石灰の設定も
土の配合も
水やりも
全部ゼロから始められるまで

ただ待てば良いのです。

それがたとえ一年かかろうと
その後の数年の成長を支えることになるのです。

苗は買うしかない
たまにキャプテンおっさんラベンダーの苗も買うことがある

それなら
その苗をどうするか
最初の対処をどうするのか

ひたすら待つのを勧めます
苗が硬くなるまで
そのまま育てましょう。

何も肥料はやらない
石灰もやらないで
たまに水を切らさないようにやる

おかむらさきの初めは
あほみたいなことで始まります

たい肥たっぷりの土に
苗が老化しないうちに植えるといった

野菜のような速攻の管理はしない
ただひたすらに待つのみ

おかむらさきの苗は
何もしないことから始めよう
その苗はまだ
赤ちゃんでございます。

つづく

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否定から始めると
次へ進むのがめんどくさくなる

そこにあるものから始める
手に入るものから始める
分かっていることからやってみる

失敗することは普通ですから
まっすぐに前を向いてこけましょう

そしたら
立ちあがって
ふふんと笑えばよい
それだけのことですから
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