構想15年、試験栽培11年、おかむらさきを瀬戸内海の気候で育て続けてここまで来ました。全部書きますのでご覧あれ。
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2008年12月29日 (月) | 編集 |
すこし昔 2002年頃 
岡山県備前市のとある田んぼ。

ある食品メーカーとの契約栽培のため
さし木用の親株として数種類のラベンダーが
約3000本栽培されていた。


フェアリー

時はガーデニングブーム真っ盛りのころ
ホームセンター、園芸店には
毎年新しい花苗が登場し、誰もがそれを買っていた。


ラバンジン

当時はラベンダーでさえ
日本の気候でふつうに育てられると思われていた

そして私もそうだろうと思っていた。

エンジェル

そして
2003年と2004年に大きな台風がやってきた。


田んぼのラバンジン

強風で根が引きちぎられて株が浮き上がり
イングリッシュラベンダーが枯れた。

大雨が何週間も田んぼにたまり
ラバンジンとストエカスラベンダーも枯れた。


2ストエカス

3ストエカス

ストエカス3

ストエカス4
田んぼのラベンダー10
クリックすると大きくなります。

ラベンダーは台風に弱い。
ここでは毎年台風がやってくる。

そしてこれらを植え直すことなくガーデニングブームが去り
契約栽培も2年後に打ち切りとなった。


備前3

やはり暖地でラベンダーを育てるのはむずかしいのだろうか。
特にイングリッシュラベンダーはむずかしいのだろうか。


これがこのお話の動機です。

とりあえずここでは台風を防げない。
台風の風を防ぐ場所はどこか。
当時の私はその場所をひとつだけ知っていました。


つづく
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2009年01月04日 (日) | 編集 |
台風を防ぐのは大きな山脈だ。
山の田んぼに強風は吹かない。
少なくとも実家の田んぼに吹いた記憶はない。
四国へ渡ろう。
香川県の阿讃山脈のふもとへ。
高松港


今は減反と休耕田だらけの時代だ。
耕作放棄田の時代だ。
中山間地の田んぼはいくらでも空いている。
ここでならラベンダーが吹き飛ばされることはない。


ここでいちばんむずかしいおかむらさきを咲かそう。
お金と手間をなるべくかけずに。


山のたんぼ2

場所はここ。
3㌃の小さな棚田。
変形の休耕田。


6月の田んぼ

ここで水をためてラベンダーを咲かそう。
勝算はあると、その時は思っていました。
つづく
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2009年01月04日 (日) | 編集 |
阿讃山脈の田んぼの土は
花崗岩がくだけた大きなつぶだ。


田んぼの土質2

私の知っている限りでは
高松市南部から徳島の鳴門まで
同じ土質が続いている。

同じような休耕田もたくさんある。
つまり
讃岐の国ではどこでも
おかむらさきを咲かせることができる。

たぶん阿波も土佐も伊予もできる。

肥料と微生物資材


この酸性の土壌に
(左から微生物資材、苦土石灰、活性炭)
3㌃の田んぼにそれぞれ60キログラムずつ散布して
酸度調整をする


石灰をふる

ことができると思っていた。

実際にやってみたら
PHが変わることなどはない。

いまから考えれば
この苦土石灰は田んぼの土へマグネシウムのプレゼント
微生物資材はあってもなくてもどちらでもよくて
活性炭は株もとへまとめてふればよかった。


初めの田んぼ

さて
時は2006年 春 3月のこと
場所はここ
棚田の下から2段目、変形の休耕田。


谷川

すぐ下に小さな谷川が流れ
山のかげで日照時間が短い。
人間が何もしないといのししが暴れまわっているところ。


畝の写真

トラクターで耕したら
たてよこ100㌢ずつの植え床を作る。
できあがったらひと雨あてて土をよくしめておく。

チッソ肥料は入れていない。

この時はただ水が抜けやすいように
格子状のうねを立てたのですが
あとからいろいろと役に立ってきたのです。
つづく
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2009年01月04日 (日) | 編集 |
ラベンダーの苗は園芸店やホームセンター、通信販売などで手に入る。
おもに春4月頃に売り出されている。


苗の写真

昔から苗は半作という。
苗の質で栽培の半分は決まってしまうという意味だ。
そこでラベンダーの苗を買う時には
いかにも元気そうで緑の濃い大きなものを選ぶ。




下葉が枯れ上がっていない
根がポットの中で巻きすぎていない
土にこけが生えていない
徒長していない
小さすぎない
などに気をつけて買い求める。
安いものではないので当然だ。
本にもだいたいそんなことが書いてある。


4月の様子

これは4月の田んぼのラベンダー。
休眠からさめはじめたばかりで色は黒く
新芽はまだ出ていない。


こんな苗はどこにも売っていないが
こんな苗を植えたらまず枯れない。


9㌢ポット

売っているのはだいたいこんな苗。

本当はもう少し緑が濃くて、新芽がふいている。
私はそんな苗を作っていないので写真がない。

これは1年生の9㌢ポット苗。
せいぜい半年前に根が出たもので
生まれてからまだ何カ月の赤ちゃん苗です。


概要にも書いたようにラベンダーは樹木。
樹木の苗をそんなに早く植えるから枯れるのです



草花は一年で一生を終えるけれど
樹木は何十年も生き続ける。
半年前に根の出た苗は
草花では老化苗でも、樹木では幼苗。
パンジーならようやくふた葉が出たくらいのもの。



ふた葉のパンジーを植えたら
たぶん水やりだけで枯らすでしょう。


茎の太さ



私がお勧めするポット苗はこうです。

下葉が枯れ上がっている
茎が太い
苗がかたい
根が巻いている
根が黒い
こけは気にしない (ラベンダーはすぐにこけが生えるのです)

こんな苗は植えてから一年以上たっていて
いまだに枯れていない丈夫なラベンダーだということです。



でもそんな苗はまず売れないから
どこにもないでしょう。

固い苗

こんなにかたいラベンダーは
売っていません。


でも心配はいりません。
買ってきたラベンダーはこうすればかたくなります。


石灰

消石灰をどっさりふりまいて

石灰2

水で洗い流す

それだけで病気に強く
田んぼに植えても枯れない苗になります。


ラバンジン、ストエカス、デンタータ、レースはすぐに植えても大丈夫
イングリッシュはなるべく2年生を植えましょう。

これで苗半作できあがり。
この苗を田んぼに植える話は次回にて。
ここからがおっさんラベンダー流になるのでお楽しみに。


つづく
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2009年01月07日 (水) | 編集 |
ラベンダーはどう植えるか。
過湿に気をつける
乾燥に気をつける
深く植えたら過湿になる。
浅く植えたら過乾燥になる。


肥料はどうする。
農薬は必要か。


私はこうしました。

まず、ポット苗にたっぷり水をかけて
(カチカチに凍っていても大丈夫、外に放り出しておきましょう
デンタータとピナータはダメ、枯れますよ)

植える田んぼが湿っていても乾いていても
ポットの土が乾いていたらまず枯れます
植え付け1

高さ20センチのうねに

植え付け2

苗を置いて土をかきあげる植え付け3

有機石灰を葉の上からふりかけて
植え付け4

マルチがわりにもみがらをふりかける

植え付け5

水をかけたらできあがり。

肥料は有機石灰だけ
農薬は必要なし

全然大きくならない
葉の色はまっ黒になっていく
ひたすらがまんする


もしもあなたががまんできたら
もう8割は成功しています。

つづく
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